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2019年 06月 07日 ( 1 )

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名も知らない女へ   大手拓次

名も知らない女よ、
おまへの眼にはやさしい媚がとがつてゐる、
そして その瞳は小魚のやうにはねてゐる、
おまへのやはらかな頬は
ふつくりとして色とにほひの住処すみか
おまへのからだはすんなりとして
手はいきもののやうにうごめく。
名もしらない女よ、
おまへのわけた髪の毛は
うすぐらく、なやましく、
ゆふべの鐘のねのやうにわたしの心にまつはる。
「ねえおつかさん、
あたし足がかつたるくつてしやうがないわ」
わたしはまだそのこゑをおぼえてゐる。
うつくしい うつくしい名もしらない女よ





本日、梅雨入り




遠くで、遠くから徐々近づいてくるサイレン、長く長く、・・・・・




・・・・・、遠くに消えて行く、ゆっくりと、消えていった。








by ribondou55 | 2019-06-07 13:59 | 読み捨てご免 | Trackback | Comments(0)

水面を滑りまわって世を過ごし、その上、空を飛ぶ羽も持っているあめんぼは、老蛙の憧れだ。


by 泡六堂