人気ブログランキング |

2015年 12月 21日 ( 1 )

 襖張りをしている。

 これが、なかなか素人には高度な作業を要求する。

 YouTubeで、襖張りの動画を入念に見て、取りかかるのだが、襖に比べれば、障子なんて物は、チョチョイノチョイであって、襖はとてもムズカシイ。

 古いのをはがして、全面にのりをつけてべったりと貼ってしまう、これではダメで、「張る」は「貼る」ではないのだと、YouTubeで教えてもらった。

 古いのを剥がす、と、うすい下張りが出てくる、更にその下、骨組みには厚手の紙が貼られている、それも片面には濃い紫色がのっている。

 ボクの作業は、その中程の薄手の茶チリと呼ばれる紙の張り替えから初めて、表面になるふすま紙を新調するまでであるが、これを未経験者であるからすべて手探りで進めている。今日で、三日目、・・・・・、疲れる。

 枠をはずして張っているので、はずした枠を元通りにはめ込むことができるかも、とっても心配、紙を貼るより、その方が本日の最大の不安である。

 で、この作業で、ボクは下張りの大切さということを知った。詳しくは、下のMORE参照。

 で、下張り、・・・、作業中野坂昭如の「四畳半襖の下張り」裁判を思い出して、野坂さんがとてもなつかしくなった。

 ボクの書棚のどっかに、多分、それが掲載された雑誌「面白半分」が紛れ込んでいるはず。

 その冒頭は、

 今年曝書の折ふと廃塵の中に二三の奮稟を見出したれば暑をわすれんとて浄書せしついでにこの襖の下張と名づけし淫文一篇もまたうつし直して老の寝覚のわらひ草とはなすになん

        大地震のてうど一年目に当らむと
        する日金阜山人あざぶにて識るす

 さるところに久しく売家の札斜に張りたる待合。固より横町なれども、其後往来の片側取ひろげになりて、表通の見ゆるやうになりしかば、待合家業当節の御規則にて、代がかはれば二度御許可になるまじとの噂に、普請は申分なき家なれど、買手なかなかつかざりしを、こゝに金阜山人といふ馬鹿の親玉、通りがゝりに何心もなく内をのぞき、家づくり小庭の様子一目見るなり無暗とほれ込み、早速買取りこゝかしこ手を入れる折から、母家から濡縁つたひの四畳半、その襖の下張何やら一面にこまかく書つゞる文反古、いかなる写本のきれはしならんと、かゝることには目さとき山人、経師屋が水刷毛奪ひ取つて一枚一枚剥しながら読みゆくに、これやそも誰が筆のたはむれぞや。

 なかなか、国語力、要るなー。

 襖には、そんな楽しみも隠されていたのだ。

b0018682_97487.jpg


More 下張りの大切さ
by ribondou55 | 2015-12-21 09:07 | よしなしごとあれこれ | Trackback | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。誤字誤記多し、恐縮。


by 泡六堂