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ご近所巡礼:番外//大野寺・弥勒磨崖仏(宇陀市室生大野)~慈しみのまなざし~

 伊賀上野の上野市駅前に立つ芭蕉さんに一礼して、伊賀鉄道に乗る。

 伊賀神戸駅で近鉄線急行に乗り換え室生寺口大野下車。

 駅から徒歩5分ほどで、大野寺に着いた。

 寺の目の前に宇陀川が蛇行しつつ流れている。

 紅葉がうつくしい。

 対岸に巨大な弥勒磨崖仏がたたずんでおられる。

 この旅の一つの目的地である。


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ボクは、四十年前この弥勒さまの前に立った。

若造のボクは、「ヘェー、でかいな」と云う程度で立ち去った。

しかし、なにか気分に兆すしたものがあった。

この感じは忘れていない。


後に、土門拳の写真で、この弥勒さんの魅力に気づかされた。

肉眼では、ボクは近視で乱視だから、鎌倉時代に刻まれた仏の輪郭は曖昧である。

だが今度の旅では展覧会用の単眼鏡でゆっくりと拝顔できた。

お顔を右下方を見下ろしておいでだ。

その方向は宇陀川が浸食して造った平らな岩盤上の河原であるのだが、ボクはその足下に拝したいと思うのだった。

ボクは仏像に関する宗教的な意味合いも、美術的な意味合いにも、無知である。

ボクが時折とぼとぼとお寺を訪ねてまわる際も思いは一つである。

いづれの仏さんに拝しても、目前の仏を見上げるのでなく、仏から見られていると感じられることに恥ずかしさと安堵を感じる。

当然ながら、扉や御簾にお隠れの秘仏であっても、見ていただいておると感じられればよろしいのだ。

この弥勒菩薩さんは川越しにしかお会い出来ないが、それでも、そのまなざしを感じることができた。

伏し目がちの慈顔。

まことにありがたいことだ。


南無弥勒菩薩。









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by ribondou55 | 2018-12-03 10:43 | 合掌 | Trackback | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。誤字誤記多し、恐縮。


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