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ご近所巡礼:番外 勝常寺(福島県湯川村) // 徳一法師に惹かれて(その2)

 もう忘れそうだから、書き留めておく。

 この夏のはじめ、会津に出かけた。

 空海をして、「徳一菩薩」とまでいわさしめた、お坊さんとはどんなお方か?

 どうやら伝記的な資料がほとんど残されておいでではないというので、せめて、そのゆかりの旧跡を少しばかりでも訪ねてみたいと、思ったのだ。

 
 旅の一日目は、エンヤラエンヤラ汗をかきながら、慧日寺に参った。

 二日目、無精を決め込んで、定期観光バスを予約しておいたのだ。

 ボクの旅の原則の一つは、公共交通機関を利用して、あとは徒歩、または、自転車としていたが、寄る年波には勝てない、いたしかたない選択であった。

 ※「日本遺産 仏都会津 ~巡礼を通して観た往時の会津文化を訪ねて~」という、とても格調高い、バスガイド付の規格である。

 結果的に云えば、ボクは大いに愉しかった、会津バスは、なかなかのものであった。

 昼食の蕎麦も美味かった、これはツワーに込みである。

 
 巡礼ツワー先ず一番目、「勝常寺」。

 ボクはこの薬師如来様と両脇の日光・月光菩薩は、「みちのくの仏像」展(上野・トーハク)で観ているはずであるのだが、物忘れのみ超人的なため、印象すら忘れてしまっていた。 ※「勝常寺」ついては、ページ下のメモに(福島県湯川村の公式サイト)からお借りしたものが、貼り付けてある。

 だから、再会にして初対面であった。(奇妙な画像で失礼)



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 この彫刻分野では東北で初めての仏像として国宝指定された薬師如来座像に改めてみると、実に堂々とした体躯で、意思力に満ちた表情をされている。

 このパワーフルな感じが、厳しい自然に向き合って生きて行く会津の人々の心を打ったに違いないことがわかる。

 日本では北方に多い春楡の一木造りであるという。

 光背も立派なものだ。

 都びた表現もあり、徳一法師が関わったという説もある。

 もし、都から仏師を招いたのなら、そのスポンサーはいかなる人々だったのか。


 さて、その徳一法師の座像がこの薬師三尊の奧で睨みをきかせておいでであった。

 実は、この徳一法師のお姿を観たいと思ったのが、会津に出かけてみようと思った動機のひとつだった。

 勝常寺では撮影できなかったので、これは、慧日寺の展示資料を撮ったものだが、なんとも、迫力のあるお姿ではないか。

 
b0018682_10174899.jpg


 デフォルメされることで、一層リアルさを増すことがあるのは、だれでも知っている。

 宝物殿の薄か暗がりのなかで、このぎょろりと一瞥されたような気がした。

 いくつになっても肝の据わらない己を、恥じた。(つづく)





 
 




 ※ 勝常寺は大同2年(807)伝教大師の論敵として有名な法相宗の碩学徳一上人によって開かれた東北を代表する古刹である。創建当初の寺院名は詳でないが中世以後勝常寺と称している。創立された当時は七堂伽藍が備わり、盛時には多くの附属建物が建ち並んで十二の坊舎と百余カ寺の子院を有する一大寺院であったと伝えられているが、現在残されている建物は元講堂(薬師堂)を除く外は近世以後の建物であり、本坊(客殿)庫裏、中門等で仏像も三十余躯ある。
 このうち国宝に指定を受けているものに木造薬師如来と両脇侍像があり、重要文化財に指定を受けているものに元講堂と仏像九躯がある。講堂は応永5年(1398)の再建で会津中央薬師堂と呼ばれている。
 仏像は何れも今から約1190余年前、勝常寺が創立された当時から伝えられたもので、これだけ多くの平安初期の仏像が一ヵ所に保存されているのは我が国では珍しいことである。
 創建時の主要建物の位置は伝承、焼け土、道路等に依り大体は想像できる。講堂を起点として南に向って大体等間隔に金堂・中門・南大門の位置が一直線上に立ち並んでいたことが想定出来るし、三重の塔跡は中門のそと東側にある。講堂の近くにあったはずの経蔵・鐘楼・僧坊等の位置は明瞭でない。
 本坊は現本坊の区画内に南向に建てられていたらしい。中門の前の路を通り本坊へ達したと考えられる。東大寺に似た伽藍配置であったらしい。
 http://www.vill.yugawa.fukushima.jp/kyouikuiinkai/bunkazai_01_kenchiku.html  より。

 ※会津バス https://www.aizubus.com/sightseeing/bus/butto-aizu 参照。

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by ribondou55 | 2017-08-08 10:21 | ご近所巡礼記 | Trackback | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。誤字誤記多し、恐縮。


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