「ぼくのおじさん」/・・・・・・ン?

 ボクは、若い時分、北杜夫の「どくとるマンボウ」シリーズのファンあった。

 そこを入口に、小説初期作品から「楡家の人びと」「白きおたやかな峰」あたりまで読みついで、いつごろか離れてしまった。

 それでも、ボクの中には北杜夫にたいする懐かしさは、失われることはなかった。

 「ぼくのおじさん」は、旺文社の『中二時代』『中三時代』に連載されたのだそうだ。

 これまた郷愁?をさそう雑誌ではないか、とはいえ、漫画ばかり読んでた中坊のボクには縁の無いもので、そう、その無縁さがちょっと微妙な味わいがあるのだ。


 映画「ぼくのおじさん」(監督・山下敦弘、2016年)では、その《おじさん》を松田龍平が演じる。



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 この、龍平の《おじさん》が、役にはまっているかどうか?ボクには判断しかねる。

 「どくとるマンボウ」シリーズの、ある程度のコアな読者であったとぺろっと口を滑らしかねないボクの目から見ると、龍平の哲学者おじさんの立ち居振る舞いと思考様式は、北杜夫流のユーモアから少しばかりずれて、面白さが煮え切らないという感じがする。

 原作に依拠するエピソードや台詞が再現されていたとしても、しっくりと感じられないのは致し方ない。

 ひと言でいえば、笑いに軽やかさが欠けている、そんな感じがした。

 もっと、きちんとニヤニヤさせて欲しい。

 脚本がよくないのか、ハワイに場面を移してから、ダラダラ感が。



 「おにぎりあたためますか」の戸次シゲちゃんを、「永い言い訳」に続いて、今度はしっかり観たのだが、やっぱり「おにぎり」のシゲちゃんがいいな。

 それは、この映画での役どころが説明的にもたつくことから受ける印象かもしれない、っま、それはシゲちゃんの側の問題でないところにある気がした。

 同じことは、真木よう子のエリー役にもいえる。


 いい感じなのは雪男くん、春山さんちの息子であるから、春山雪男、好演していた。



 北杜夫ファンであることを鼻にかけたような嫌みな記述になってしまった、客観的云えば楽しめる作品である、これは確かだ。

 その「ファン」というのも、それぞれに主観的なもので、理解の仕方は十人十色、頼りないものだ。



 今週中に、タマネギの植え付けを終了したい。






 


 

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by ribondou55 | 2016-11-07 23:23 | 還暦シネマ | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。


by 泡六堂
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