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熟してはこのまま落つる外はなき熟柿が落つ土に音して 比呂志

 石田比呂志の第15歌集「萍泛歌篇」を拾い読みした。

 本の帯に「短歌によって人生をめちゃめちゃにし 短歌によって救われた人生ーー。

 市井の暮らしを詠って輝く詩魂と反骨の魂を持ち続ける歌人のだい15歌集。」

 とある。

 ここに、あげておきたい歌は数々あったが、面倒なのでやめる。

 
 今年で、畑の隅の柿は植えて三年目、桃栗三年柿八年というが、植木市で買った時、そもそもあの木は何歳だったのか?

 昨年は、期せずしてたくさんの実を付けた。

 配偶者は大の柿好きで、彼女の強いリクエストで植えたのだが、そんなだから、今年を大いに期待したのだが、今現在、数えてみると七つだけ実を付けている、残念な出来具合だろう。

 そろそろ、食べ頃になる。

 熟しすぎて、地面におちる実は、今年に限っては、まずあり得ない。


 烏にも喰われずに、最期まで枝に張り付いていたとしても、熟しきった柿は地面に落ちる、これは定めだ。

 で、ボクがそこ「土に音して」というのが、ちょっと身にしみる。

 ベチャ?ボショ?グチャ?・・、どんな音がするかは分からない。

 でも、無音ではないはずだ。

 まあ、そこが哀しい、すべからく

 生き物は重さを持っている。

 重さは、哀しい。


熟してはこのまま落つる外はなき熟柿が落つ土に音して 比呂志_b0018682_23122657.jpg

 中には、こんな風に軒先に干されて、喰われてしまうこともある。

 ね。




 



by ribondou55 | 2016-10-29 23:14 | 読み捨てご免 | Trackback

小沢変哲師匠曰く「句あれば楽あり」。そのお言葉にあやかって、古今の一句の軒下をお借りして、自分にも「今日」という日があったということを、ちょっことここに残して置きます。誤字脱字タイピングミス、それに何より偏狭頑迷な性癖、通りがかりにお目に触れた際は、笑ってご放念くださいますよう。(おことわり)後で、大体、更新内容に修正が入ります。


by 泡六
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