人気ブログランキング | 話題のタグを見る

秋の暮とんかつ一枚コロッケふたつ    泡六堂

 最寄り駅の駅前通りにある小さな精肉店の惣菜フライが、ボクの好物である。

 子供ころ、働きに出ていた母が、夕飯のおかずにしばしば登場させた肉屋のコロッケ・イカフライ・アジフライ・メンチカツ、そしてたまにとんかつ、そのころに身についた味である。

 しかし、昔のように揚げ物の山盛りを平らげてくれる喰い盛りがいない今、老人二人の食卓ではたくさんのものはいらなくなった。

 とんかつ一枚を分けあい、コロッケは一つづつ。

 そういうことだ。


 筑摩版の「つげ義春全集」を図書館から借りだして読み返してみた。




秋の暮とんかつ一枚コロッケふたつ    泡六堂_b0018682_22551319.jpg

 


 全集7巻目の解説で、赤瀬川原平さんが、

  あっさりしているに濃密で、何度でも読めて、何度食べても減らないご馳走

 と、つげの作品をこれ以上ないほどに高く評価していている。

 さすが原平さん、いいことをおっしゃる、それにこの解説文は、つげ義春の表現の本質にふれているように思う。

 まあ、そういうことだ。


 小松菜・ほうれん草・ニンジン・手遅れ気味に大根の追加・・・、畝をたて、種をまく、お天気と相談しながらだが、焦っている。






by ribondou55 | 2016-09-30 22:55 | のらり句らり | Trackback

小沢変哲師匠曰く「句あれば楽あり」。そのお言葉にあやかって、古今の一句の軒下をお借りして、自分にも「今日」という日があったということを、ちょっことここに残して置きます。誤字脱字タイピングミス、それに何より偏狭頑迷な性癖、通りがかりにお目に触れた際は、笑ってご放念くださいますよう。(おことわり)後で、大体、更新内容に修正が入ります。


by 泡六
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31