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映画「シン・ゴジラ」、苦い味がする。

 「シン・ゴジラ」(総監督/編集/脚本:庵野秀明・特技監督:樋口真嗣、2016年)を観てきた。

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 今、振り返ってみると、ボクが始めて見た歴代ゴジラは、第二作「ゴジラの逆襲」であったようだ。

 1955年(昭和30年)の作品である。

 内容は、記憶にないのだが、ただ兄から、「お前はゴジラが現れると、前の椅子の背もたれの影に隠れるようにしていた」と、母親の前で暴露されたことが、悔しくてならなかったことは、今でもよく覚えている。

 その後、何作かのゴジラを見てきたはずだが、「モスラ対ゴジラ」だけが、ザ・ピーナッツの歌声とともに、わずかに記憶されている。

 だから、今日観た「シン・ゴジラ」は本当に久しぶりにという以上のものだ。

 この作品、観る者のバックグランドによって、イロイロに楽しめるのだろうと思った。

 若者は、「エバンゲリオン」を思い起こすだろうし、ボクのような爺さんは、水爆実験で安住の地を追われて出現したといわれる元祖ゴジラの再来と見なしたりするだろう。

 ボクの目にも、フクシマ原発事故の再現のようにみえた。

 苦い、苦いパロディ。

 ラストシーンのゴジラの姿は、福島第二原発の現在の風景に重なる。

 この作品、おそらく数十年後には、ある種の歴史的な証言と云った意味合いを持つようになるかも知れない、そう思った。

 庵野監督、期待を裏切ることがなかった。

 石原さとみの力みすぎて滑舌不調なんぞも、ご愛敬としておこう。
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by ribondou55 | 2016-08-12 23:26 | 還暦シネマ | Trackback | Comments(0)

水面を滑りまわって世を過ごし、その上、空を飛ぶ羽も持っているあめんぼは、老蛙の憧れだ。


by 泡六堂