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映画『ザ・トライブ』と『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

 映画、二本。

 と云っても、レンタルDVD。

 『ザ・トライブ』(監督・ミロスラヴ・スラボシュピツキー、2014年)を先ず。

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 第67回カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリなどを受賞したほか、世界各国の映画祭で話題となった全編手話によるウクライナ発の衝撃作。全員ろうあ者の登場人物たちが、愛と憎しみが渦巻く寄宿学校での驚がくの物語を全身を使って語り尽くす。ウクライナの新人監督ミロスラヴ・スラボシュピツキーが脚本も手掛け、新星のグリゴリー・フェセンコとヤナ・ノヴィコヴァが主人公を熱演。かつてないインパクトを与える構成に魅了される。
 (シネマトゥデイ より拝借)


 当然、手話もウクライナ語であろうが、これに字幕がついていない。

 翻訳もなければ、解説もない。

 観るものは、聴覚障害者のための寄宿学校で起きている、いうなれば学生ギャング団の組織的な「犯罪」に先ず驚くだろうし、もっとも、そうしたことから遠い存在のように思い込んでいた自分の甘さに思い至るだろう。

 ボクらは、実はいろいろな思い込みで、善意からですら区別やら差別をしているかも知れない、いや、している。

 と同時に、登場人物の抱く愛や憎しみの感情が、「激しい手話」によって、意味を読み取ることのでないボクにも伝わってくるように感じた。

 そういう意味でいえば、無言劇ではない。

 いうなれば、一言半句も聴いたことのない、異言語に向き合うのと同じだ。

 知り合いの障害がある知人達のことも思った。

 ついでにいえば、この国にも座頭の市がいた。

 
 もう一つ、ベネディクト・カンバーバッチが主演する『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(監督・モルテン・ティルドゥム、2014年)、興行的には大成功をした作品である。

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 主人公アラン・マシスン・チューリングは、高名な「人工知能の父」と云われる実在の数学者である。

 参考にウィキペディアをいつものように参考にするなら、映画のストーリーの骨格は、彼の実際の生涯に基づいているらしい。
 
 優れた才能が、並外れた業績を挙げながらも、正当な評価を受けることができず、時代が翻弄し、社会から忘れ去られるのならまだしも、誹謗や中傷よってに消耗し、絶望の果てに孤独な死にいたる。(この数学者は青酸カリを服毒した)

 ところが、時が巡り、その真価が世に認められ再評価される時期がやってくる、名誉が回復されるのみならず、広く人々の間でリスペクトされて行く、ボクらの大好きな物語であるが、まさしくそうした人生が、現実にあった、というのだ。

 もう一つは、この実在の人物がどうであったかは知らないが、ベネディクト・カンバーバッチ演ずる映画では、アスペルガー症候群に属する傾向をもつ人であることを印象づける人物設定になっていた。このことについては、個人的な意見があるが、ここでは置いておく。

 ボクは、同性愛は勿論、ADSと診断された人を精神障害を持つ人々だ思う事はまったくないが、一般的には誤解や迫害を受ける、そのことをもう一度考える機会になる作品だ。



 

 
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by ribondou55 | 2015-12-04 15:21 | 還暦シネマ | Trackback | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。誤字誤記多し、恐縮。


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