『コーヒーをめぐる冒険』

 『コーヒーをめぐる冒険』(監督:ヤン・オーレ・ゲルスター 、2014年公開)、雰囲気のあるモノクロの映像を楽しんだ。

 原題は、『oh boy』、「なんて、こった!」てな感じで受け取っていいのか?外国語にはからっきしなオイラにはよくわからない。

 邦題は、なんか春樹さん風、うまいのかまずいののか、これも微妙だ。

 ベルリンの街をさまよう青年の災難続きの1日をモノクロ映像で描き、新人監督ヤン・オーレ・ゲルスターの長編デビュー作にしてドイツ・アカデミー賞主要6部門を総なめしたオフビート・コメディ。ベルリンで暮らす青年ニコは、2年前に大学を中退して以来、自堕落な毎日を送っていた。ある朝、恋人の家でコーヒーを飲み損ねた彼は、車の免許が停止になったり同じアパートの住人に絡まれたりと散々な目に遭う。気を取り直して親友マッツェと街へ繰り出したニコの前に、ひとクセもふたクセもある人々が次から次へと現われ……。主演は「素粒子」のトム・シリング。 映画comより拝借

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 親に黙って大学を中退して、昔風に云うと「自分探し」のモラトリアム生活にあるニコ君の、とある日常のひとこま。

 ボクも、コーヒーなしには暮らせない口だが、時折むやみに飲みたくなる、ニコ君も舌打ちしたくなる出会いや事件のあと、癒しのコーヒーを一すすりと願うのだが、なんだかんだ、飲み損なってばかりいる。

 で、コーヒーを飲むことが出来るまで、の冒険というわけだ。

 冒険と云っても、身の危険にさらされるようなことではなくて、ちょっと、特徴的な人々とであるのだが、それらの出会いの一コマ一コマがモラトリアム・ニコ君には、ぴりっと辛くて苦い、あるいは、ちょっとばかりの気づきをもたらす。

 普遍的な青年期の悩みと日常を描いていて、悪くない。

 コーヒーにありつけたのは、たまたま酒場であったナチス統治の子どもの頃の体験を語った老人が、死んでいった翌朝のことであった。

 まあ、そうなるでしょう。

 いい作品であった。

 で、ボクはれっきとした高齢者だが、案外この世代でも「自分探し」が流行っている、そんな感じもする、大笑いだ。
by ribondou55 | 2015-01-13 09:58 | 還暦シネマ | Comments(0)