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「おだやかな日常」の語り口

 雨が降っている。

 まとまった雨になった。

 畑の作物も一息つけそうだ。

 ミミズもさぞや天からの恵みを地中深くで感謝しているだろう。

 一昨日、米ぬかをキュウリの根本に撒いてみた。とぎ汁もいいらしい。


 TUTAYAのDVD五枚1000円で、先週レンタルしてきたのが、次の五作。


 「ゼロ・グラビティ」(監督・アルフォンソ・キュアロン、2013年)

 「風俗に行ったら人生変わったWWW」(監督・飯塚健、2013年)

 「凶悪」(監督・白石和彌、2013年)

 「おだやかな日常」(監督・内田伸輝、2012年)

 「最愛の大地」(監督・アンジェリーナ・ジョリー、2011年)


 先ほど、「ゼロ・グラビティ」を観て、一応全部終えた。

 まあ、そんなものかと、云う程度のハラハラもので、いかにもという代物。でも楽しんだ。

 この五作では、特に印象に乗った役者さんは、「風俗に」の主演・満島真之介の演技。佐々木希のかわいらしさ。

 「凶悪」のりりーさんやピエール瀧さんは、期待を裏切ることがなかった、といった感じにとどまった。


 だが、忘れないうちに書いておきたいのは、「おだやかな日常」について。

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 折しも「美味しんぼ」が世間から大きな関心を呼んだ、というより、為政者たちが過剰な反応をし、マスコミがそれを後押して盛り上げた。

 その論調の根っこにあるきつい問題を、「おだやかな日常」がボソボソと小声で「おかしいぞ」言い続けている。

 問題は、ちょっと正面から発言すると、こんどの「美味しんぼ」的な扱いを受けてしまうという状況がボクらの周辺にだだよう「空気」って奴だ。

 福島原発事故ではっきりとしてきたのは、この国のいろんなことの「タガが外れていた」ということだ。

 そのタガはこの頃はますますゆるゆるになっていて、それを危ないと感じ取って、緩んだタガを引き締めようと、お上をはじめとして、あちこちのお偉いさんが手を替え品を替え、いろんなコトを云ってくる。

 そのいろんなコトの多くが現実からの目くらましだ。

 その最たるものが「絆」という「雰囲気」たっぷりのお言葉だ。

 これなかなか使い勝手がいい言葉らしい、人気が衰えない。

 確かに、人と人が思い合い、助け合い、強く結びつく、・・・・、異存をはさむことない。

 だが、それも強調されすぎると息苦しくなってくるものだ。

 もともとが、「絆」の語源が〈「動物・他人を束縛し動けなくする」〉なのだそうだ。

 だれしもおだやかに日常を過ごしたいのだが、「おだやかに」いるために、世間の風向きに合わせて、見て見ぬふりをしたり、不安を無理に押し殺したりして、自分自身の心の在り方までごまかすことはないのだと、この映画を観る人はきっと思うだろう。

 誰でもが、「心配なことがあるんだ」と忌憚なく云うことができる、そんなのは当たり前だ。

 この事故に関わることである限り、その不安に対して、責任を負うべきものは誰なのか、そんなことは自明ではないか。

 「おだやかな日常」は、ボクがこれまでに観てきた「3.11以後」をテーマとした作品の中でも、作品は2011年の製作らしいが、すぐれて今に続く状況を描けているように、思った。

 演技者も映像も、よい。
 


 

 
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by ribondou55 | 2014-05-21 11:50 | 還暦シネマ | Trackback | Comments(0)

花より団子、団子より昼寝がよろしい「隠居蛙」の日常をポロリ。誤字誤記多し、恐縮。


by 泡六堂
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